足首の捻挫は、しっかりと治療を行わないと捻挫癖がついてしまいます!
今回は足首の捻挫(足関節捻挫)について紹介させて頂きます。
この文を読んでいる方でスポーツをしていた方であれば足首の捻挫を経験された方はきっと多いと思います。
足関節の捻挫はとても多く、米国では1日23000件の発生があるとも言われています。
スポーツをされる方では勿論頻繁にありますが、スポーツをされない人にでも段差や履物の影響によってよく発生します。
♦足関節の構造
画像は右足関節を斜目右前から見た図になります。
足関節の捻挫には二種類存在します。
・内反捻挫
・外反捻挫
♦内反捻挫とは
足首が内側に向かって捻る(内返し)捻挫の事を内反捻挫といいます。
足関節の捻挫は主に内反捻挫が多いです。
♦なぜ内反捻挫が多いのか
外くるぶし(外果)より内くるぶし(内果)が高い位置にある為、骨の構造上内側に捻る事(内反捻挫)が多くなります。
内反捻挫をした際に主に痛めやすい靭帯は
①前距腓靭帯
②踵腓靭帯
③後距腓靭帯
④二分靭帯
この4つが主に損傷する靭帯になります。
さらにこの中で最も損傷が多い靭帯は
①前距腓靭帯です
♦なぜ前距腓靭帯の損傷が一番多くなるのか?
前距腓靭帯は厚さが2mm
踵腓靭帯、後距腓靭帯は厚さが6mm
と内側の靭帯では前距腓靭帯が最も脆弱な靭帯になります。
そして内反捻挫をする際に足の形は下に曲がった(屈曲)状態で捻挫する事が多くなるため前距腓靭帯の損傷が多くなります。
♦外反捻挫
外反捻挫とは内反捻挫と逆に足首が外返しに向かって捻る事を外反捻挫といいます。
外側に捻る事は稀になります。
外反捻挫で損傷される靭帯は主に三角靭帯ですが
三角靭帯はとても大きく強靭な為完全に切れることはほとんどありません
骨折を伴うほど強く捻った時は三角靭帯も切れます。
♦損傷を三度で分ける
捻挫には一度~三度までの損傷程度があります
一度 | 靭帯が少し伸びた状態、微細損傷。歩行や軽い走行も可能。治癒までに1~3日程 |
二度 | 靭帯の部分断裂、圧痛と腫れも強く、歩行は可能だが走行が困難。治癒までに2~3週間を要する。 |
三度 | 靭帯の完全断裂、圧痛、腫れ、皮下出血、熱感も強く、歩行も困難になる。治癒までに1~2ヶ月を要する。 |
♦治療方法
主な治療方法は基本的にRICE処置を行います。
安静、冷却、固定、挙上
※捻挫は早期治療が大切ですので自己判断で行わず必ずスポーツ治療の得意な専門院で診てもらってください
♦当院での治療方法
エコー(超音波観察治療器)を使いしっかり鑑別を行い捻挫なのか骨折なのか判断します。一度損傷の場合はテーピングを含め治療を行い。二度損傷以上の場合は超音波治療とギプス固定を行い早期の治癒を行います。
靭帯がくっつく時期にしっかり固定をしておかないと、靭帯がはがれたまま痛みだけがひき、関節が不安定のまま治癒してしまいます。
ですので損傷をした際は早期の治療、固定が大切になってきますので、当院ではしっかりと固定を行っていきます。
骨折の疑いが少しでもある場合は、ギプス固定をして紹介状を書き病院に紹介させて頂きます。
♦まとめ
☑捻挫はとても多くの方に発症します。
☑内反捻挫が多く特に前距腓靭帯の損傷が多い。
☑捻挫の度合いは一度~三度で鑑別する。
☑捻挫をした際はRICE処置を行い専門家に診てもらう。
☑しっかり治療を行わないと不安定のまま治癒してしまい捻挫癖がつきよく捻挫してしまう足になってしまいます。
♦最後に
当院にも足関節捻挫の患者さんはよく来院され固定を行っております。
程度にもよりますが、痛みで両足をつけることができず片足で来院される方も
帰りにはギプスをつき両足で歩いて帰る事ができます。(ヒール付きギプス)
踵があるので歩いて帰れるギプスです。
しっかり検査を行い骨折の疑いが少しでもある場合は、ギプス固定をして紹介状を書き病院に紹介させて頂きます。
捻挫をした時は私たちに任せてください!連絡をお待ちしております。