膝を怪我した後に筋肉が落ち、力も入りづらい!!前十字靭帯損傷後のJOYトレを使ったリハビリの症例
【患者】
10代 男性 学生 サッカー部
【主訴】
8/9にサッカーの試合中に味方と接触し、膝を捻って負傷した。腫脹や疼痛がひどく普通に歩行出来なかったため整形に受診し、前十字靭帯完全断裂と内側側副靭帯部分断裂と診断され、装具固定と関節を固めない為のリハビリを行っていた。11/15に手術を行うため、それまでに出来るだけ筋力を戻すように整形で指導されたが、自分ではうまくできなかったため9/22当院来院。筋力を戻すためのリハビリが希望であった。
【症状】
左の膝関節にゆるみがあり(前方引出テスト陽性)、膝が抜けるような不安感があった。
また太ももの周径が㊨44cm㊧41cmと左が-4cmと筋力が低下していた。
【治療・経過】
リハビリはJOYトレと自転車マシーンを使って行った。
JOYトレとはパットを貼って筋肉に刺激を与えて、寝ているだけで筋トレが出来るという機械である。また1時間以上スポーツ選手がトレーニングした効果が30分で効果が出せる事も特徴。このJOYトレを太ももにつけ筋トレを行った。
自転車マシーンではペースを決め、心拍数も上げるリハビリを行う。足の筋力だけでなく体力も落ちないようにしている。
1か月後・・・㊨44cm㊧42.8cm 1.8cm筋肉が戻った
2か月後・・・㊨44.5cm㊧44cm ほぼ元の状態に戻った
筋力は戻ったが靭帯が切れて緩みや不安感が残るため11月に手術を行い靭帯を再建する。手術後は筋力が低下するためまた固定除去後はリハビリを行う予定である。
【考察】
手術前にしっかりと筋力を戻しておかないと、手術後にも筋力が落ちる為、そこから元の状態まで戻すのはかなり大変である。そのため手術後に筋力落ちすぎないように、手術前に健側と同じ、もしくはそれ以上に筋力をつけることが大事である。今回はしっかり通院して頂いたため筋力が戻った状態で手術が行える症例であった。