膝の後ろが痛む!後十字靭帯損傷の特徴的な症状とテスト法!
今回は後十字靭帯損傷時にみられるサギング徴候と損傷の有無を判断する「後方引き出しテスト」について紹介させて頂きます!
サギング徴候(脛骨落ち込み徴候)とは
損傷した後時間が経過した状態で患者さんに上向きになってもらい、膝を90度に曲げてもらいます。そうすると損傷していない足(健側)に比べて膝下(脛骨近位端部)が陥凹し、膝下(下腿)の重みで下方(後方)に落ち込んでいるのが確認できます。
後方引き出しテスト(Drawer sign)とは
膝に対して膝下を後方に引っ張る事で後十字靭帯が後方に移動するのかをみるテスト方法です。(本来正常な後十字靭帯は膝を後方にいかない様制御している為、膝は後方に引き出されないが損傷していると靭帯が伸びていたり切れている為膝が後方に引き出される)
実施方法
①患者さんは上向きで寝て貰います(背臥位)
②損傷している方の足(患肢)の股関節45度曲げ、膝は90度の肢位をとります。
③検者は患肢が動かない様、曲げた足の甲(前足部)にお尻(臀部)を乗せ固定します。
④膝とすねの境目内側(脛骨中枢端)を検者は両手で把持し、静かに後方へ押し込んだ際に後方に℉動揺性や移動するか否かを確認します。
*受傷直後にこのテスト法を行うと膝の後面に強い痛みを生じることがあるので無理に行わない様注意が必要です。
次回はランニングをよくされている方に多い膝の痛み「腸脛靭帯炎(ランナーズニー)」について紹介していきます!