スポーツ中の股関節の痛みは要注意!!
こんばんわ!
おざきです。
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さて、本日は股関節の痛みについて書かせて頂きます。
股関節でも特に注意が必要なケガは「上・下前腸骨棘剥離骨折」です。
上・下前腸骨棘剥離骨折とは、
上前腸骨棘と呼ばれる部分には下の絵のように、縫工筋と大腿筋膜張筋と呼ばれる筋肉の腱が付いています。
その筋肉の作用により、ダッシュやジャンプ時の一瞬の強い収縮時に骨をはがしてしまうことがあります。
特に、スタートダッシュ時や、ゴール前の加速時に多く見られます。10代の成長期によく起こる障害です。
原因は
骨盤は仙骨と呼ばれる中央の骨と、それを囲むように配置された2つの腸骨によって構成されています。
腸骨には上前腸骨棘と下前腸骨棘と呼ばれる突起があり、上前腸骨棘には大腿筋膜張筋と縫工筋が、下前腸骨棘には大腿直筋がそれぞれ付着しています。
急な動作をしたとき、筋肉の急激な収縮による強い牽引力(引っ張る力)により、付着部の骨が剥がれてしまうのが腸骨棘裂離骨折です。
(上前腸骨棘裂離骨折に対しては縫工筋が主に作用)
ダッシュやジャンプでは上前腸骨棘の、キック動作では下前腸骨棘の裂離骨折を生じます。
この障害が10代に多い理由は、成長期にある骨はまだ柔らかく、筋力に対して十分な強度がないためです。
ときには裂離骨折ではなく、繰り返しの負荷により腸骨棘が疲労骨折を起こすケースもあります。
(→腸骨棘疲労骨折)ハードな練習が続いて疲労が蓄積し、筋肉が硬くなっていることも原因のひとつです。
治療方法は
当院では上記の部分に強い痛みが出ている際、運動を中止させます。
最悪の場合、剥離骨折を起こしてしまうリスクがあるためです。骨折がない場合は、2~3週間の安静により痛みが消えます。
2週間で全く痛みの変化がない場合や骨折が疑われる場合は病院に紹介し、レントゲン検査を依頼します。
レントゲン検査で腸骨に裂離骨折が認められたら運動を休止し、一定期間安静にします。
同時に、股関節周囲の筋肉の柔軟性を取り戻すためのストレッチを開始し、その後、股関節および体幹、下肢の筋力アップを目的としたトレーニングと、
股関節周りの筋肉を上手に使うための機能訓練へと移行します。
治癒の状態に応じて徐々に運動を再開していきますが、裂離した骨が完全に癒合する(くっつく)には2~3ヶ月の時間を要します。
疲労骨折の場合は運動量をコントロールしながらスポーツ活動を継続することが可能で、完全に休止する必要はありません。
いずれの場合も二週間に一度はX線写真を撮影し、定期的に骨の状態をチェックすることが重要です。