アメフトで転倒した時に足に相手が乗り骨折!!実際にあった骨折の症例
【患者】
20代 男性 大学生 アメリカンフットボール部
【主訴・受傷機序】
アメフトの練習中で相手と押し合いになり転倒した際、他の相手選手が右足に乗っかり負傷した。痛みがかなり強く歩行も困難だった為、チームのトレーナーに応急手当で固定をしてもらい、ケンケンしながら当院に来院した。
【症状】
疼痛、腫脹がかなり強い状態で、圧痛も腓骨下端(くるぶし)に著名にあり、さわると骨が浮いているような弾発感があった。エコーで腓骨を確認したところ骨折の所見が見られた。以上の事から腓骨骨折と判断した。
【治療・経過】
腓骨骨折と判断した為、ギプスシーネで固定を行い、整形に紹介をした。整形でレントゲンやCT検査を行った結果、腓骨下端部骨折・足関節脱臼との診断であった。そのまま入院となり、手術となった。手術後、1ヶ月経ち病院でのリハビリも終わり、病院で経過観察しながら当院でリハビリを開始した。サポーターを付けて歩行はできていたが、痛みも強くかばってしっかりと歩けていなかった。足関節底屈(足を下に向ける動き)の動きが悪く、㊨0度㊧50度と右がかなり拘縮していた。
当院でのリハビリは足首周りの柔軟をストレッチなどで良くし、マットの上でバランスを取ったり、チューブトレーニングで足を動かしたりなど運動療法を行った。3~4ヶ月リハビリを続け、足関節の動きも良くなり、ジョギングくらいなら痛みがない状態になった。
【考察】
骨折は初期の固定や判断、その後のリハビリがかなり大事である。判断を誤り、処置が遅れたり、リハビリをしっかり行わないと、痛みが残ったり動きが悪くなったりなどしっかりと治らなくなる場合もある。今回の症例はしっかりと処置もリハビリできた症例であった。