肘を曲げると痛い!!上腕二頭筋長頭腱断裂とは??
上腕二頭筋長頭腱は上腕骨の結節間溝というトンネルを通ります。肩を使うとその結節間溝部で腱が刺激されやすく、腱鞘炎や断裂が発生しやすくなります。40歳を超えると加齢変化により腱の変性が生じる為に、特に発生頻度が高くなります。仕事やスポーツで肩を多く使う、重すぎるものを無理やり持ったとき、肘を曲げている状態から無理やり伸ばされた時に発生します。
発生部位
一番多く起こる部位は結節間溝部で、40代以上の腱の変性を伴っているものに多いです。若年者には激しい運動での筋腱移行部での断裂が多くなります。
症状
完全断裂時には『ブチっ』など断裂音や激痛があり、腫脹や皮下出血(内出血)が出現します。また腱が切れて張力が無くなる為、上腕二頭筋の筋腹(力こぶ)が、下の方(肘側)に移動し小さく丸く膨隆します。断裂初期は疼痛が強く、屈曲力(肘を曲げる力)も低下しますが、2~3週間の安静で疼痛は軽減され、屈曲力もある程度回復する事も多いです。今後もスポーツや仕事で腕を使うことが多い若年者や40,50代ではオペする事もありますが、断裂していても他の筋肉がある為、肘は曲がるので高齢者では保存療法が多いです。
断裂せず腱鞘炎の場合は結節間溝部に圧痛がみられます。
検査法
①ヤーガソンテスト
②スピードテスト
この2つがあります。また次回紹介します。
肩や腕に痛み、違和感がある場合は早めに医療機関に受診する事をお勧めします。