キーパーで突き指して脱臼!!再脱臼しない為にする事とは?実際にあった脱臼の症例
【患者】
10代 学生 サッカー部(キーパー)
【受傷機序・主訴】
9/8サッカーの練習中、ボールをはじいた際、小指にボールが当たり過伸展され負傷した。痛みは強くなかったが見た目が変形していた為、当院にすぐ来院した。
【症状】
疼痛や腫脹は強くなかったが小指の変形が強かった。受傷機序や触診、エコーで検査し、小指DIP関節背側脱臼と判断した。
【治療・経過】
診察後に脱臼を整復し、元の状態に戻した。脱臼を戻しただけでは緩みや痛みが残るため固定を行い、整形に紹介した。整形での診断もDIP関節背側脱臼であった。
疼痛が少なかった為固定をしておけば、運動して大丈夫と整形で言われた。少し関節にゆるみや圧痛があったが、大会が近いこともあってテーピングで固定し、次の日もサッカーはした。
1か月後の10/18に同じように突き指し再脱臼した。整復したが、関節にゆるみがあり癖になりやすい状態だった。
【考察】
脱臼後は初期の整復、固定がかなり大事である。固定をしっかり行わないとゆるみが残り再脱臼したり痛みが残ったりなど癖になる。今回は大会があるためテーピング固定のみでサッカーを続け、ゆるみがあったため再脱臼した症例であった。